「ベイトソンのゆでガエル実験」というものをご存じだろうか。
実験といっても、実際のところは「たとえ話」的な教訓として扱われるものである。
さて、このカエル実験だがどういうものかといえば
1.2匹のカエルを用意する
2.2つの鍋を用意する
3.Aの鍋には煮立った熱湯が入っている
4.Bの鍋には常温の水が入っている。
さて、煮立った熱湯が入っているAの鍋にカエルを入れると、そのカエルは、熱さに驚き一瞬で熱湯の鍋から逃げ出すのだが、常温の水が入ったBの鍋にカエルを入れても逃げ出さない。その鍋に火をくべ温度を少しづつ上昇させていくとカエルはぬるま湯が心地よいのか、鍋から出ることなくやがてはそのままゆで上がってしまうというものだ。
この教訓めいた話は、組織論などで良く使われる。劇的な変化(いきなり熱湯)には人間(組織)は、このカエルのように対応しようとする。しかし、一方のぬるま湯は心地良く反応はおこしづらい。
慣れた環境から抜け出せず、むしろ抜け出すこと自体馬鹿げた話とさえなる。そして「ゆでガエル」の出来上がりというものだ。ゆでガエルは己の愚かさにすら気付かないというのは、怖いことである。
私は、日々慢心せず、常にこの「ベイトソンのゆでガエル実験」を肝に銘じておきたいとおもうものである。
ちなみに、このカエル実験は生物学的に考えれば熱湯に入れたカエルは絶命し、水からお湯になっていく鍋に入れたカエルは逃げ出すのが事実のようだ。実験ダメじゃん・・・
原田学史
ソーシャルレンディングという言葉をご存じだろうか?
ソーシャルレンディングとはP2P金融ともいわれており、ソーシャル・ネットワーキング・サービスを通じて「お金を借りたい人」と「貸したい人」をネット上で結び付ける仲介サービスだ。
2005年頃から、ソーシャルレンディングは姿を現し、イギリスのZopaやアメリカのProsperなどが有名で、欧米を中心にその市場規模は拡大の動きを見せている。
市場規模は一説によれば2007年時点では650億円程度であったと言われており、2010年には5,000億円を超える規模にまで達すると言われている。
ソーシャルレンディングの仕組みを簡単に説明すると、
借り手について
借り手は一定の審査基準を経て、お金の借り入れ募集を行う事ができる。その際、希望借入額と金利の提示を行う事が可能だ。借り手のメリットは、一般市場で借りる金利よりも低い金利で借り入れを、行うことができることだ。
貸し手について
貸し手関しては、オークション形式で金利の入札を行い「一番ひくい金利」を提示したものが貸付を行うことができる。また貸し手は必ずしも一人ではなく、例えば30万円を借りたい人に対して、20人が数万円づつの貸付を行うなど、一人に対して複数人がお金を貸すといったことが一般的に行われている。貸し手のメリットとしては、金利手数料を得ることができることだ。
運営会社は、借り手・貸し手、もしくは双方から、一定の手数料を徴収しビジネスとして成立させている。
日本でも、ソーシャルレンディングサービスが展開されている。代表的なものに「マネオ」というサイトがある。
今後、日本でもソーシャルレンディングが活発化する可能性があると私は考える。それは、
・消費者金融のWebでの発展( グレイゾーン金利で落ち込みは見せたものの)
・日本でのソーシャルネットワークの発展
・FXなどによって生まれた日本人の投資への慣れ
・銀行低金利などなど
ソーシャルレンディングが発展する下地はすでに十分にあるのではないだろうか。
しかしもし、あなたが積極的にソシャールレンディングに関与したいと考えるなら、リスクなども考えて行動すべきだ。例えば貸し手の元本は、貸付金が回収できなくなった場合、保障されていないのだから・・・。 あくまでも自己責任で。
いずれにせよソーシャルメディアの1つとして、この展開を注視していきたいと考える。
※筆者自身が同サービスの参加を推奨しているわけではないことを改めて明記しておく。
原田学史
このたび、宣伝会議社から発行されている雑誌「広報会議」さんより取材をうけました。取材内容は企業とCGMの関わりについて・・・といったところです。お時間に余裕がある方は、ぜひ本誌8月号を見てください。
http://www.sendenkaigi.com/hanbai/magazine/kouhoukaigi/index_0908.html#article_01
本誌においても説明はしているのですが、企業はネット炎上を恐れています。一定規模以上の企業であれば主にその責務を広報が負うのであろうが、ひとつ理解してもらいたい。
ネット炎上の火種は、そもそもネットから限定で生まれるわけではない
その炎上の火種はテレビで過去の犯罪を悪びれる様子もなく語ったりであるとか、ラジオで差別的な発言を発信したりであるとか、雑誌で根拠のない悪意を誰かに向けるであるだとか、なにもネットから火種をまき散らすわけではないのだ。そもそも広告であれプレスリリースであれ、情報を発信した時点で炎上になる可能性は存在するのだ。
もっとも炎上になりやすい話題というのもがある。
言論の自由があるのだから、本来であれば法に触れない範囲で自由に主張すればいいと思うのだが、企業となるとそうもいかないだろう。
炎上になりやすい話題
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犯罪
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モラルに反すること
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宗教・政治的な対立に関すること
-
やらせ行為
私が思うに、ネットの世界って、もしくは世の中って捨てたものじゃないなと炎上につながりやすい話題4点を見て思ってしまう。なぜなら閲覧した人間が正義感から火の手を上げるのだから。
もっとも悪ふざけやノリで、その炎上に加わっている人たちもいるだろうが、多くは正義心によって、その炎の輪に参加しているのではなかろうか。
あるタレントのブログに、本人が殺人事件の犯人であるかのような誹謗中傷を書き込んだということで、17~45歳の男女計18人が名誉棄損や脅迫の疑いで書類送検されたケースがある。書類送検された彼・彼女らははたして、悪ふざけで、そのような書き込みを行っていたのだろうか?濡れ衣を着せられ追いつめられた被害者のタレントには、ご同情申し上げる。
しかし、この被害者であるタレントを追いつめた18名、彼らはノリや遊びといった意識を持ってタレントを攻撃したのであろうか?彼・彼女らはのコメントは、タレントを犯人だと思い込んでそのような書き込みを行ってしまったとコメントしている。
彼・彼女らは、正義感ゆえに行動を起こしてしまったということができる。その彼ら彼女らは、得た情報ソースの真偽を確かめず、行動したがゆえの報いも受けてしまった。この出来事は、被害者加害者含め多くの人にとって不幸としか言いようがない。しかし、この正義心、場合によっては短絡的な正義心が炎上の源の1つであると私は考える。
良かれ悪かれという言葉がついてしまうが、ある種正義があふれるネットは、捨てたものではないと思う。 つづく
原田学史
今更ながらではあるが、コンビニなどで「うまい棒」を見ると、よく10円で商売が成り立つな、と正直思ってしまう。
「うまい棒」を販売している企業は「株式会社やおきん」という。
現在でもサラミ味・チーズ味・コーンポタージュ味など多彩な商品展開を続けている。
「うまい棒」は、1979年から販売を開始し、現在では30年を超えるロングセラー商品だそうだ。
味のバリーエーションもこの30年の中で、かなりの種類が生み出されている。
今では見ることができない「カレー味」や「カニ味」などのラインナップもあった。
30年の歴史の中では、かなりチャレンジした味も発売されており、
「さきいか味」・「カニチャンコ味」・「ギョ!THE味」「梅おにぎり味」などがそれにあたる。もし今後再販の機会があれば、これらの味を是非とも試してみたいものである。
現在ではタイアップ商品も展開されており、プロ野球の阪神タイガースやジャイアンツなどのうまい棒もある。変わり種としては、一部パチンコ屋さんにおいて姿を見ることができる「うまい棒」ではないだろうか。
パチスロうまい棒 「うまい棒」はすでにお菓子の枠に囚われてはいない(笑)
さて、30年の歴史を誇る「うまい棒」だが、やはり驚くべき点は、その価格であろう。
21世紀を迎えても、なお10円(卸価格は7円50銭)という価格で、我々に楽しみを提供し続けてくれている。
これは、あの10円のパッケージの中に、お菓子だけではなく
「企業のなみなみならぬ努力」が詰まっているに違いないのである。
うまい棒の生産から販売に至るまでに、一本あたりのコストがもっともかかるのは何だと、皆さんは思われるだろうか?
実は一番コストがかかるのは「運送」だそうだ。
その一本あたりのコストを抑えるために、様々な工夫が施されている。代表的なものを挙げれば、大量配送し一本あたりにかかる費用を抑えたり、うまい棒の原料が高騰した場合においては、長さの調整を行い、利益の確保を行う。 (ただし最初に発売した、長さより長い)
10円という価格は、企業努力の結晶である。
「うまい棒」は30年の歴史を積み重ねてきたのは、紛れもない事実である。
当たり前のことを着実に積み重ねることは、簡単なようで、その実、偉大なことであると私は考える。
なお、ぶしつけな質問に対して、丁寧な対応していただいた
株式会社やおきん 酒井様には、この場を借りてお礼を申し上げます。
原田学史
このブログは、私、原田学史のフィルターを通じてビジネスに役立ちそうな(?)
要素をゆる~い感じで、伝えていくブログです。
皆さん、力まずによろしくお願いします。
さて、このような形でBlogを書くことになった訳ですが、今更ながら表現の場が広がったのだなぁと感慨深くなります。
誰でも(その気さえあれば)Webという無限の世界に向けて、自らの想いや考えを表現することができるのです。ある小学生が描いた日記を、大臣が見る可能性さえあるのですから、劇的な変化です。
ようやく本当の意味で「情報革命」時代を迎えた、といえるのではないでしょうか!革命とは、アジテーダー(煽動家)によって盛り上げをみせ、最終的には世を巻き込み既存勢力を打倒していくものですが、「ネット炎上」などを見ていると、一個人が集団となり、やがて企業を圧倒していく様は、まさに革命と言えるのではないでしょうか。
多くの人間が、情報を発信し表現をする場が、すでに醸成されています。
しかし、人を引き付け、何か影響を与えたいのならば、ただ文字を連ねていけば良いというものでは、ありません。
そこでは、「表現力」が重要になってきます。
いかに情報を発信しても、ただ文字をこねくり回しただけでは、受け手側(ユーザーや読者)の感情を揺さぶることはできません。
Webに携わる者としても、どのようにメッセージを伝えるのか、それは非常に重要なことであり、また頭を悩ませる課題でもあります。
題材~せんとくん~
皆さんは「せんとくん」というマスコットキャラをご存じだろうか?
気味が悪い、怖い・・・など、お披露目当初は、かなりの物議をかもしていました。
私は、個人的に「せんとくん」が大好きなのですが、知らない方の為に特徴を伝えるとすれば
頭から悪魔のような鹿の角が生えており、目は大きく、しかし虚ろで、アルカイックスマイルをたずさえ、えもいえぬ雰囲気を醸し出しております。
マスコットキャラとしては、その特異な風貌のため、人によっては不気味に思うかもしれません。
ちなみに、今でこそグッズが売れているようですが、お披露目当初の「せんとくん」の評判は、それはそれは・・・
さて、ここで私が「せんとくん」について、何が問題だったのか、何故評判が悪かったのか
「見た目が怖い」「どこか猟奇的」など「文字」を重ねたところで、多くの方々の「感情を動かす」ほど
もしくは、情報の受け手が「誰かに、この情報を伝えたい!」と思うほどは、伝わらないでしょう。
企業なり、個人なりの想い、それらを「表現し」、「伝える」仕事に携わっている者として
今回「せんとくん」を通じて、改めて絵や写真を通して伝えるという事の偉大さ・重要さを再認識致しました。
それでは、「せんとくん」とはどういうものなのか、以下の画像を見ていただきたい。
「多くの言葉」は、必要ありません。
この一枚の写真こそ、表現者が伝えるべき教材の1つであると私は考えます。
私も、そして弊社のスタッフもよりよい表現者でありたいと強く願う。
せんとくんはこちら http://www.1300.jp/sentokun/sentokun.html
原田学史