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Takafumi Harada 原田 学史 あえて言おう!!

【執筆中】
・翔泳社 MarkeZineにて「Web心理マーケティング」テーマを連載
・MdN社 Webstrategyにて「成果の上がるWeb戦略・戦術」テーマ等

株式会社クリエイティブホープ 取締役CMO Webコンサルタント
中央大学卒業 企業コンサルテーションにおいて、BtoBからBtoCまでWeb内外の事業を幅広く手がけ、新規事業育成・商品開発など消費者インサイトを意識したビジネス戦略を仕掛ける。

Entry

「うまい棒」を見て思う 株式会社やおきん

今更ながらではあるが、コンビニなどで「うまい棒」を見ると、よく10円で商売が成り立つな、と正直思ってしまう。
「うまい棒」を販売している企業は「株式会社やおきん」という。
現在でもサラミ味・チーズ味・コーンポタージュ味など多彩な商品展開を続けている。

「うまい棒」は、1979年から販売を開始し、現在では30年を超えるロングセラー商品だそうだ。
味のバリーエーションもこの30年の中で、かなりの種類が生み出されている。
今では見ることができない「カレー味」や「カニ味」などのラインナップもあった。
30年の歴史の中では、かなりチャレンジした味も発売されており、
「さきいか味」・「カニチャンコ味」・「ギョ!THE味」「梅おにぎり味」などがそれにあたる。もし今後再販の機会があれば、これらの味を是非とも試してみたいものである。

現在ではタイアップ商品も展開されており、プロ野球の阪神タイガースやジャイアンツなどのうまい棒もある。変わり種としては、一部パチンコ屋さんにおいて姿を見ることができる「うまい棒」ではないだろうか。

うまい棒_基本パネル.jpgパチスロうまい棒 「うまい棒」はすでにお菓子の枠に囚われてはいない(笑)

さて、30年の歴史を誇る「うまい棒」だが、やはり驚くべき点は、その価格であろう。
21世紀を迎えても、なお10円(卸価格は7円50銭)という価格で、我々に楽しみを提供し続けてくれている。
これは、あの10円のパッケージの中に、お菓子だけではなく
企業のなみなみならぬ努力」が詰まっているに違いないのである。

うまい棒の生産から販売に至るまでに、一本あたりのコストがもっともかかるのは何だと、皆さんは思われるだろうか?
実は一番コストがかかるのは「運送」だそうだ。

その一本あたりのコストを抑えるために、様々な工夫が施されている。代表的なものを挙げれば、大量配送し一本あたりにかかる費用を抑えたり、うまい棒の原料が高騰した場合においては、長さの調整を行い、利益の確保を行う。 (ただし最初に発売した、長さより長い)   

umaibou2.jpg10円という価格は、企業努力の結晶である。

「うまい棒」は30年の歴史を積み重ねてきたのは、紛れもない事実である。
当たり前のことを着実に積み重ねることは、簡単なようで、その実、偉大なことであると私は考える。


なお、ぶしつけな質問に対して、丁寧な対応していただいた
株式会社やおきん 酒井様には、この場を借りてお礼を申し上げます。

原田学史

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コメント

ゆるログ愛読者です。

うまい棒のもう一つの強みは、その食品としての「汎用性」だと思います。
独特の食感を持つスナック部位に、幅広いジャンルの風味をアドオンすることによって消費者をトライアラーからリピーターに変えていってしまう戦略は、まさにセールスプロモーションマーケティングの教科書のように思います。

MrIsao:2009年7月 3日 14:00

MrIsaoさん
コメントありがとうございます。

>トライアラーからリピーターに
絶妙な表現ですね!確かにです。

原田学史:2009年7月 7日 18:11

我が故郷・茨城の誇るリスカ株式会社製造のうまい棒をこれほど熱く語ってくれるとは光栄です!

子供の頃から散々、駄菓子屋で食べましたが、大人になってもこんなマーケティング視点も考えず食べてました(笑)
キャラクターの名前すら知りません。

まさかそんなすごい商品だったとは!また、こういう面白い視点からの記事上げて下さい。楽しみにしています。

製造は茨城です!:2009年7月14日 17:44
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