Webコンサルタントの大前創希が緩やかに進行するブログβ版

失敗を成功のプロセスに変える!「なんで」と「どうしたら」のたった一つの違い

皆さんは、失敗した経験がありますか?

この質問に「いいえ」と答えは人は、おそらく一万人に一人の努力家か、希代の楽天家でしょう。このブログをお読み頂いている方々の99.99%は、何かしらの失敗をして「やっちまった・・」っという気分に成ったことはある事と思われます。

今日の記事は、一度も失敗したことが無い人には無縁の話ですので、ここから先は読まなくて良い内容です。失敗したことがある人なら、ほんの少しだけタメになる事だと思います。少なくとも私は、この考え方で生きてきて悪かったことは一度もありませんでした。


たいていの人は、失敗したくないと考えます。失敗すると周囲に迷惑をかけたり、自分への評価が下がったり、まはた失敗の内容が大きければ、大切な仲間や友人、恋人と別れることに成ってしまう可能性もあるからです。もちろん、その過程で自己嫌悪に陥ってしまったり、過去を悔やんで心を更に痛めてしまう事にもなっていきます。

「なんであのとき・・・」
「なんでこんな事を・・・」
「なんで、なんで、なんで・・・・」

失敗すると、どうしても「なんで」という事を考えます。もちろんあなたの社長や上司、家族や恋人も「なんで?」って聞くでしょう。みんな、なんでそんな事になったのか "原因" を知りたいと思うからです。悔やんでも悔やみきれません。


簡単な例を考えてみましょう。

あなたは朝、遅刻しました。実はこれでもう3回目です。さすがに目の前の上司もそろそろ本格的に怒っています。
「君はなんで遅刻が多いのかね?これでもう3回目じゃないか」
上司の言っていることは尤もです。弁解の余地もありません。そのとき、あなたは何を考えますか?

「夜寝る時間が遅く...」 <上司から12時には寝なさいと言われましたね...
「バスが渋滞で..」 <上司に15分早く出ろとアドバイス頂きましたね...
「目覚まし時計が壊れて...」 <3回目は目覚ましで行きましょうか...

「なんで」を自分や周囲の人から何度も聞いていると、失敗した事に言い訳をいう事に気を取られてしまい、次の行動にすぐに結びつかなくなっていまいます。いちど動けなくなった体はどんどん重くなって「消えてしまいたい」と思うほど気力を失っていきます。

これが、「なんで」がもたらす "深淵まで届く負のスパイラル" です。負の心の奥底に沈んでしまうと、次の行動を起こすところまで回復するのに、多大な時間を要してしまいます。小さな失敗の先にも、心の深淵まで届く負のスパイラルは潜んでいます。失敗は癖になります。よくスポーツチームの陥る「負け癖」という状況があります。一度負けることに慣れてしまうと、負けたことを悔しいとも思わなくなり「努力は報われない」という負のスパイラルに陥る、たいへん危険な現象です。

もちろん原因を考える事も重要です。しかし原因追及よりも真っ先に重要な事があります。それは、次にその失敗を二度と起こさないようにするために、失敗や負けを癖にしないため「今、何が出来るのか?」を考える事です。


それが「どうしたら」の考え方です。


「なんで」と「どうしたら」の、たった一つの違い。
それは、過去をみているか、未来をみているか、の違いです。


ちょっと戻って、先ほどと同じ上司に3回目の遅刻を怒られている部下に、再びなってみましょう。

「君はなんで遅刻が多いのかね?これでもう3回目じゃないか」これを、
「君はどうやったら遅刻をいないようになると自分で思うのかね?」と聞いてみるようにしましょう。

するとあなたは
「夜は早めに家に帰って生活のリズムを作るよう努めます」
「自宅周辺の道路事情が良くないので20分ほど早く家を出ます」
「目覚ましを3個追加で買います。つきましては購入資金について少しカンパを・・(苦笑)」

といった、解決の方法を探るようになります。もちろん、世の中には簡単に解決できない問題も多数あります。しかし「なんで」で立ち止まっていても時間は待ってくれませんので、解決できる可能性がどんどん遠ざかっていくばかりです。まずは、おぼろげに認識できている(言葉にするのは痛くて辛い)原因をベースとして「どうしたら?」を頭の中で整理して未来を見ることを優先しましょう。原因を追及するのはその後でも十分間に合います。何せ、原因はすでに起こった過去の事柄なのですから逃げません。


「どうしたら」を使うと、プラスのスパイラルで未来を自ら見ようとします。
「なんで」を使うと、マイナスのスパイラルで見たくない過去からの痛い視線を受けます。


「なんで」と聞かれたときも、原因を重要としないで「どうしたら」を考えながら答えましょう。必ずしも周囲に「どうしたら」の考え方が浸透していないときは、自分でそれを置き換えて考えてみる癖をつけることが重要です。周囲の関係者は「なんで」を聞いたときよりも「どうしたら」を聞いたときの方が親切で好意的です。まず「どうしたら」を伝えた上で「なんで」の原因を伝える。これによって行動を宣言した後に、反省をする機会を得ることができます。より一層建設的だと思いませんか?

部下を持つ人は、今日から「どうしたら」を心かげてください。部下は自分で決めた方法に対して責任をもって努力をしていくはずです。出来なければ再び「どうしたら」を聞きましょう。時には「どうしたら」にアイディアを追加していくアドバイスも必要かもしれません。

子供をもつ親は、今日から子供を叱るとき「どうしたら次はしないか?」をテーマにして、一緒に考えるように仕向けていってください。自分の口から「コレはダメなことなんだよね!」って言い出したら、その子は同じ間違いを少しずつ自分で繰り返さないように出来るようになります。特に小さい子供は「どうしてそんな事したの!」って怒っても、たいていは何も答えられません・・・親が怒っている事に萎縮して「怒られた」事しか意識できなくなります。それでは、せっかくの教育チャンスをみすみす棒にふっているようなモノです。

人には失敗がつきものです。エジソン博士もダイソン博士も、多数の失敗を繰り返して成功にたどり着きました。両博士が「どうしたら」を率先して考えたかは知りませんが、少なくとも同じ失敗を二度繰り返さず、次に成功できるよう「どうしたら」をどこかで考えたからこそ、電球やサイクロン掃除機が発明されたのです。


失敗したら「どうしたら」が先で、その後に気持ちを落ち着けてから「なんで」を考える。明日から皆さんで実践しましょう。 

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