Webコンサルタントの大前創希が緩やかに進行するブログβ版

クラウドに死角。

皆さんは、このニュースを知っているだろうか?

MicrosoftのT-Mobile向けクラウドでユーザーデータ消失 - ITmedia エンタープライズ


クラウド・コンピューティングと聞けば、まず思い浮かべるのは複数のサーバで管理をしていて、ローカルで自分が管理するファイルより消える事が無いという、なんとなーくバックアップしている感が安心であったり、更にどこからでもアクセスができて便利!というのが売りだと、そう思うはずである。

クラウド・コンピューティングには実は大きな盲点がある。
無償のサービスは最大の盲点であり、有償のサービスでも危険な部分だ。

それは、他人がデータを管理し、本件のようにふとした手違いで
いとも簡単に消してしまうという点と、パスワード管理を徹底しないと
盗み見し放題になってしまう危険性が存在する、という点だ。

各サービスにて利用規約に同意している限り、消してしまったデータに対して、保証される事はまず無い。有償であっても全データは保証範囲に適応されない。消えた事に対してだれも責任を取ってくれないという状況に陥る可能性は非常に高い。

この状況では重要な顧客情報のやり取りは、躊躇せざるを得ないだろう。

クラウド・コンピューティングは便利なサービスが多い。

仕事の内容を保存するだけで簡単に共有でき、予定のデータはローカルのツールとサーバ間で瞬時にやり取りをして持ち出し、または今保存したファイルをiPhoneで簡単に取り出して確認する事だってできる。

しかし、本質的には便利を提供しているのは人であり、サービスの向こう側でははやり人が管理している。情報流出の大半のケースは、人が流出させた情報でありデータの破壊も、多重なバックアップを消し飛ばして復旧不可能にするのも全て人が成した問題なのだ。結果として、間違いなく問題が起きないという事は無い。管理体制がしっかりしていれば、問題が起きる可能性を極限まで低くできる、というのが事実だ。


すべてネット上にデータを置いてサービスを提供していた事が、今回の問題をややこしくしているのは間違いない。ユーザーが自分のデータを責任もって対応し、ネット上では「一応消えないサービス」的な位置づけで活用をし、いざローカル環境の自分のデータが消えたときはネット上から取り寄せ、いざネットが消えたときはローカルのデータを使ってバックアップをネットに再配置する。iPhoneとiTunes × meサービスの程度な関係が適度に良い距離感なのじゃないかと、今回のケーススタディで感じた。


そういう意味では [ Dropbox ] というサービスは、私が求めているサービスとしては理想型に近い。※強いて言うと、Dropboxはサーバとローカル間で大きく内容が乖離したときは、念のためアラートを出してほしいとも感じるが、、、

クラウド・コンピューティングは本当に便利なサービスが多い。

私も多用しているし、もはや各サービスの存在無くしてはインターネットの利便性を謳歌できないといっても過言ではない状況だ。だからこそ、今はまだ発展途上なサービスも多く、過信は禁物だという事をもう一度考えて欲しい。


結局、自分のデータを守れるのは自分だけなのだ。


HDD4枚/1TBのRAID構成NASを家で稼働させ、撮影した写真が消えないように色々バックアップを取っても、まだ不安な私なのであった。。。

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